聖アルレシア諸邦王国(英:Holy Arlecir Commonwealth Realm)とは、1851年合同法(通称:コモンウェルズの合意)により成立し、ヨーク・ファー地方、ガレア地方を中心とした、アルレシア大陸北西部に位置する国家である。略称はコモンウェルズ、もしくは連邦王国と呼ばれる。
教皇により聖別され、戴冠された大王を国家元首とする王国、ではあるものの、実態はある程度の自治を認められた多数の国家と少数の王国自由都市により構成される形式的な連合体である。
構成国
聖アルレシア諸邦王国は、特別な地位と慣習による権威を認められた3つの主要国(三大国)及び多数の構成国と少数の王国自由都市により構成される。
本項では、三大国、その他の構成国の中でも代表的な二国と、3つの王国自由都市を紹介する。
また、各構成国は守護神を定めている場合があるため、基本的に守護神も記載する。
三大国
・ヨーク教皇領(York of Papal States)
ヨーク・ファー地方北西部に位置する国家。守護神としてヨーク派の主要祭神「法と秩序の神ヨルク」を祀る。
連邦首都であるヨークを国土内に有しており、首都中心部にある「ヨルク大聖城」に教皇座を置く。
元々はヨルク大聖城のみを国土とする小さな国家であったが、1851年合同法により国教が聖神教と定められたため、その時の影響により勢力を拡大した。
教皇は大王を聖別する役割を担っており、またその宗教的権威も広く国民に認められているため、連邦王国において強い影響力を持っている。
また、ヨーク教皇領は三大国の中でも唯一独自の軍事力を持つことを許されており、首都とヨルク大聖城を守護する、という名目で6つの騎士団を有している。
・ファー大公国(Far Grand Duchy)
ヨーク・ファー地方北東部に位置する国家。守護神としてヨーク派の主要祭神「法と秩序の神ヨルク」を祀る。
かつては連邦首都であるヨークを国土内に有していたものの、1851年合同法が制定された影響により衰退、現在はファー地方を領有するのみとなる。
三大国の中で唯一、税の特権を有しており、連邦税を納入する義務を免除され、また独自に新たな税を国内に限り課すことができる。
その為、非常に豊かであり、その有り余る財力を活用、他国に対し貸付を行うことにより更に莫大な利益を得ている。
ファー大公国に移住することは、全連邦市民が一度は夢見ることであり、「金持ちの国」として連邦王国内ではかなりの知名度を誇っている。
・ガレア大公国(Galea Grand Duchy)
ガレア地方を領有する国家。また、国民の大半が人類ではなく、「ガレア人」である。守護神として、「狼の神ウルヴァ」を祀る。
元々、ガレア地方は多数の部族に分かれ、部族間の闘争により混沌とした状況にあった。
各部族の中でも一番大きな規模を誇っていた「ウルヴァド族」が、入植してきた人類と手を組み、ガレア地方を統一した結果として形成されたのがガレア大公国である。
三大国の中でも格別の特権を有しており、各種嗜好品を独占する特権、「グランド・フロンティア」を開拓する際、連邦政府に特別支援金を要請することができる特権などを有している。
人類と手を組み、「文明」を手に入れたガレア人は、今、繁栄の時代を謳歌している。既に総人口は連邦人口の約半数を占めるまでとなっており、人類主導で形成された連邦王国の中でもかなりの地位を手に入れた。
だが、支配階級となったガレア人と、労働者など「搾取」される側のガレア人とで深刻な階級対立が起きており、大公国の繁栄は少しづつだが揺らぎ始めている。
ガレア人の進出をよく思わない人類による差別はますます過激になり始めており、国内では革命を訴える社会主義者が支持を集めている上に、急速な近代化による弊害が各地で表面化しつつある。
否が応でも、我々は決断をしなければならない。ガレアに栄えあれ、そして連邦王国よ、常に抑圧され、自由を渇望する者のゆりかごであれ。
今こそ、革命の鐘が鳴る。